速度と距離の問題(1次方程式)
方程式を利用して問題を解くときには、問題文の中のどれかひとつの量を\(~x~\)として、他の量を\(~x~\)を使って表し、それらの量の関係を満たす方程式をつくります。
速度(速さ)と距離(道のり)、時間の関係は次のようになります。
[速度]=\(\displaystyle\frac{[距離]~~}{[時間]~~}\) [時間]=\(\displaystyle\frac{[距離]~~}{[速度]~~}\) [距離]=[速度]×[時間] |
速度とは、一定の時間に進む距離のこと 時速(毎時)・・・1時間に進む距離 分速(毎分)・・・1分間に進む距離 秒速(毎秒)・・・1秒間に進む距離 |
例題1 \(2.1~\)㎞離れた所へ行くのに、はじめは毎分\(~180~\)mの速さで走り、途中からは毎分\(~60~\)mの速さで歩いたら、\(15~\)分かかりました。歩いた距離を求めなさい。 |
考え方
全体で15分かかったので、時間をもとにした方程式をつくります。
[時間]=\(\displaystyle\frac{[距離]~~}{[速度]~~}\)
解答
歩いた距離を\(~x~\)mとする。
走った時間は、\(\displaystyle\frac{2100-x}{180}~\)(分)
歩いた時間は、\(\displaystyle\frac{x}{60}~\)(分)
合わせて\(~15~\)分だから、
\(\displaystyle\frac{2100-x}{180}+\frac{x}{60}=15\)
両辺に\(~180~\)をかける
\((2100-x)+3x=2700\)
\(-x+3x=2700-2100\)
\(2x=600\)
\(x=300\)
[答]\(300~\)m
例題2 Aさんの学校は、バス停Pとバス停Qの間にあります。バスで通学しているAさんは、バス停Pで降りて、そこから歩いて学校まで行きます。 ある日、Aさんはバスの中で眠ってしまったため、バス停Pで降りられず、学校を通り過ぎて次のバス停Qまで行ってしまいました。バス停Qから走って学校へ戻りましたが、学校へ着く時刻がいつもより\(~7~\)分遅くなりました。 バスの時速を\(~30~\)㎞、Aさんの歩く速さを毎分\(~80~\)m、走る速さを毎分\(~200~\)m、2つのバス停の間の距離を\(~2~\)㎞ として、バス停Pから学校までの距離を求めなさい。 |
考え方
それぞれに要する時間をもとに方程式をつくります。
[時間]=\(\displaystyle\frac{[距離]~~}{[速度]~~}\)
解答
Pから学校までの距離を\(~x~\)mとする。
歩いてPから学校まで行くのに要する時間は、
\(\displaystyle\frac{x}{80}\)(分)・・・①
時速\(~30~\)㎞を分速にすると、
\(30000÷60=500~\)(m)
バスでPからQまで行くのに要する時間は、
\(\displaystyle\frac{2000}{500}=4\)(分)・・・②
走ってQから学校まで戻るのに要する時間は、
\(\displaystyle\frac{2000-x}{200}\)(分)・・・③
①は②+③よりも\(~7~\)分早いので、
\(\displaystyle\frac{x}{80}=4+\frac{2000-x}{200}-7\)
\(\displaystyle\frac{x}{80}=-3+\frac{2000-x}{200}\)
両辺に\(~400~\)をかける。
\(5x=-1200+2(2000-x)\)
\(5x=-1200+4000-2x\)
\(7x=2800\)
\(x=400\)
[答]\(400~\)m