「0」で割るわり算
0をある数で割ると、商は0です。
\(~0÷7=0\)
けれども、ある数を0で割ることはできません。
\(~7÷0=□ → □×0=7\)
→ □がどんな数でも成り立ちません。(答がない。)
\(~0÷0=□ → □×0=0\)
→ □がどんな数でも成り立ってしまいます。(答が定まらない。)
このように、商が定まらないので、0で割るわり算はできません。
0を割ることはできますが、0で割ることはできないのです。
0で割るわり算をすると矛盾が生じます。
例えば次のような例です。
\(a=b~\)とする。
① 両辺に\(~a~\)をかける。 \(a^2=ab\) ② 両辺から\(~b^2~\)をひく。 \(a^2-b^2=ab-b^2\) ③ 因数分解する。 \((a+b)(a-b)=b(a-b)\) ④ 両辺を\(~a-b~\)で割る。 \(a+b=b\) ⑤ \(a=b~\)なので、\(a~\)を\(~b~\)に置き換える。 \(2b=b\) ⑥ 両辺を\(~b~\)で割る。 \(2=1~~~\)・・・?! |
おかしな結果になってしまいました。どこがまちがっているのでしょう。
④で両辺を\(~a-b~\)で割ったことがまちがいです。
\(a=b~\)という条件のもとで式を変形していますが、\(a=b~\)ということは、\(a-b=0~\)ということです。④では「0で割るわり算」をしてしまっているのです。
0で割るわり算をすると、このような矛盾が生じることになります。
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