6÷2(1+2) この答えは?
\(6÷2(1+2)\)
ネットで時々話題になる数式です。
「答は当然\(~9~\)だ」という人もいれば、「そんなことはない。\(1~\)になる」という人もいます。
結論から言うと、この数式に答えはありません。
あえて答があるとすれば、「数式がまちがっている」。これが答えです。
数式自体が正しくないのです。
この数式は表記があいまいなため、次のように2通りの答(?)が出てきてしまいます。
① \(6÷2×(1+2)\\=6÷2×3\\=3×3\\=9\)
② \(6÷\{2×(1+2)\}\\=6÷(2×3)\\=6÷6\\=1\)
\(2(1+2)\) は \(2×(1+2)\) の「×」を省略したものとみなせますから、前から順に計算をすると①になります。
一方、\(2(1+2)\) を 一つのかたまりとみて、\(2×(1+2)\) を先に計算すると②になります。
この数式は「×」だけ省略して「÷」をそのままにしているのがそもそものまちがいです。「×」を省略するのなら、割り算は分数の形にしないといけません。
①を意図しているのなら、\(\displaystyle\frac{6(1+2)}2\) 、
②なら、\(\displaystyle\frac{6}{2(1+2)}\) です。
数学は厳密な学問です。数式は誰もが同じ結論に達するように表記しないといけません。
複数の解釈ができるような数式は、使ってはいけないのです。この数式はその悪い見本ですね。
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